課題
大多数のサービス・プロバイダーは、自社のIP/MPLSネットワークをほとんど可視化できません。サービス・プロバイダーが通常使用しているツールはネットワークの現状を部分的にしか表示できないため、ルーティング動作がサービス・デリバリーとカスタマー・エクスペリエンスに与える影響をごく限られた範囲でしか把握することができません。手探り状態での作業になります。事態を悪化させているのが、問題が発生した後で警告もなく断続して繰り返されるルーティング・インフラの変更処理です。これによってトラブルシューティングがさらに複雑になっています。動く標的を撃つようなものです。結果はどうなるでしょうか。SLA違反が発生し、トラブルチケットの解決が許容できないほどに長引き、顧客満足度が低下します。
Adaptive Networkアプローチの採用
CienaのAdaptive Networkの一部であるBlue Planet® Route Optimization and Analysis(ROA)によって作成されるIP/MPLSネットワークの最新の仮想マップにより、ユーザーはネットワーク上のルーティング・トラフィックの状況とパフォーマンス異常が発生した箇所を正確に表示することができます。従来のツールでは十分に可視化できない最適化されていない状態を迅速に特定できるので、潜在的なサービス・デリバリーの問題を是正したり、ネットワーク・リソースをより効率的に割り当てたりできます。
Blue Planet ROAは、IP/MPLSネットワーク上の機器に加え、ネットワーク・オーケストレーターとSDNコントローラーからもリアルタイムのネットワーク・テレメトリーを収集します。常に最新の状態のレイヤー3トポロジー・モデルが維持されるように、IGPとBGPルーティング・プロトコルを受動的にモニタリングすることによって、すべてのルーティング・イベントが記録されます。トラフィック・フロー・レコードとパフォーマンス・メトリックが収集され、ルーティング・データにマッピングされることにより、サービス・デリバリーのパス認識型の可視性が提供されます。経路最適化データを使用して、アラートをトリガーするための過去のベースラインの設定、異なる時間とワークロードのトラフィック・メトリックの生成、フォレンジック分析とwhat-ifモデリングを実現することができます。
メリット
CienaのAdaptive Networkは、Blue Planet ROAソリューションを活用して、サービス・プロバイダーに次のようなメリットを提供できるようになりました。
ネットワーク・トラフィックをマップ上に表示し、ネットワーク・ルーティング・パスがSLAに及ぼす影響を視覚化
一時的かつ断続的に発生するIP/MPLSネットワーク・パフォーマンスの問題を短時間で解決
ネットワークの変更に起因する意図しないサービスへの影響を回避
より多くの情報に基づいてインフラ投資を実施
差別化された新しいサービスの設計およびプロビジョニングを加速
より質の高いカスタマー・エクスペリエンスを提供