メトロ・ルーティングを新たな方法で実現とは？

エッジからメトロのダイナミクス、そしてメトロのダイナミクスによって前例のない速さで帯域需要が急増しています。エンタープライズ・ビジネス・サービスのトラフィックが増大しており、同様にそれらのトラフィックをクラウドへ移行するニーズも高まっています。高速ブロードバンド・ネットワークとコンテンツ・デリバリー・ネットワークも同様に増えています。これらのすべての要因が、メトロにおける100／200／400GbE接続とサービスのニーズを喚起しています。

現在のメトロ・ネットワーク・アーキテクチャの課題
現在のメトロ・ルーターは、現行のラック、スペース、冷却の予算要件への対応において、制約のある管理環境に適応するための柔軟性が欠けています。その結果、事業者は拡張性、スペース、消費電力、冷却の面で妥協を余儀なくされています。そこでメトロ・ホールセール事業者は、既存のアーキテクチャがサポートできること、また、メトロ統合から引き出せる価値についての評価を行っています。メトロ・ホールセール事業者の主要目標は常に、トータル・コスト（TCO）を抑えて、サステナビリティを維持すると同時に、エンタープライズ、モバイル、ブロードバンド・サービスを拡張することによって既存の顧客をつなぎとめて、新しい収益を増やすことです。

事業者は競争力を持つようにメトロ・アーキテクチャを変革し、かつてないほどに高まる業界の要件に対応するために、すべてのサービスを単一レイヤーに統合することを検討しています。このために選択できるオプションは現在3つありますが、いずれのオプションにも欠点があります。

従来のシャーシ（ミッドプレーン／バックプレーン・シャーシ）
従来の大型シャーシは固定構成であり、全体的なスケーラビリ
ティとマルチシャーシの拡張性に制約があります。これにより、ネットワークをアップグレードするときに処分しなければならず、 ハードウェアの廃棄量が増えます。

リーフ／スパイン
リーフ／スパインは運用が複雑ですが、費用対効果の高い方法でスケールアップできます。

DDC（Distributed Disaggregated Chassis）
DDCは消費電力の削減と熱効率に問題があり、運用の課題もあるため、サステナビリティが低いオプションです。

これらのいずれのオプションも全レイヤーにわたる総合的な視野を提供せず、ネットワーク・リソースの設計、計画、利用を最適化してマルチレイヤー接続とサービスを混成させて拡張することができません。運用チームは、レイヤーごとにサイロ化された環境で作業しなければなりません。メトロへの影響としては、ライフサイクル管理の各ステップ（計画、稼働、プロビジョニング、モニタリング、トラブルシューティング）を調整して完了するまでに長い時間がかかります。その上、手動操作によるデータの関連付けとタスクの実行が人為的エラー、時間の遅れ、最適でないネットワーク設計につながる可能性があり、結果的に運用効率が低下してコストが増大します。

結局、事業者はこのようなサイロ化された視点しか獲得することができず、メトロの将来的なトレンドに対応できないため、結果としてコストの増大と投資利益率（ROI）の低下を招き、限られたサステナビリティのメリットしか得られません。

メトロ・ルーティングの新しいアプローチ
Cienaは、メトロ統合の総合的なアプローチを導入することで、エッジからメトロのダイナミクス、およびメトロのダイナミクスをサポートします。WaveRouteräは、統合メトロのために刷新されたルーティング・プラットフォーム・アーキテクチャであり、レガシーの制約を真に打開するソリューションとなっています。WaveRouterは、従来のシャーシ設計より初期費用が低く、リーフ／スパインのオプションより導入と管理が容易で、DDCメトロ・ルーターよりハードウェアとソフトウェアがより適切に統合されています。

スケールアップ・ダウン
WaveRouterの統合アーキテクチャは、現在と将来のスケールアップ・ダウンに対応するように設計されています。ルート処理用のディスアグリゲーション型コンピューティング・クラスターを使用して、いつでもどこでも容易にスケールアップを実行できます。他のメトロ・ルーターと異なり、拡張可能な独立したコンピューティングを使用するので、トレードオフはまったくありません。拡張可能なスイッチ・ファブリック、隣接しない列への導入を可能にする柔軟なケーブル接続オプションも、メトロ事業者がいつでもどこでもスケールアウトを実行できる選択オプションを提供します。高速な光ポートを追加した場合に、熱や未使用帯域の原因となるスロットの制約はありません。

他のメトロ・ルーターでは見られないWaveRouterの角度がついたユニークな前面プレートは、ゼロパワー、超薄型、低コストの相互接続を実現します。容量を6Tb/sの粒度で細かく調整して影響範囲を最小限に留めるモジュール性により、メトロ事業者は最大192Tb/sまで簡単にスケールアップできます。

これが意味することは、最小限の装置を用いてスペースと消費電力を最小化し、メトロのあらゆる距離でオンデマンドの拡張性とAny-to-Any接続を実現できるということです。

運用の簡素化
他のメトロ・ルーターは複数の管理IPアドレスを必要としますが、WaveRouterは単一の管理IPアドレスを使用するので、たとえスタックされた収容シャーシであっても運用面での懸念が解消されます。CienaのManage, Control and Plan（MCP）ドメイン・コントローラーは、WaveRouterのIPと光のコンポーネントおよびサービスの統合表示を提供し、WaveRouterネットワーク・サービスの可視化、計画、プロビジョニング、保証、最適化などの包括的なライフサイクル管理を実現します。市場の需要に即座に適応しながら、最適なパス設計とパフォーマンスが保証され、最小限の装置とプロトコルが使用される統合メトロ・ネットワークの導入を迅速に計画できます。

メトロにもたらされるサステナビリティ
奥行き600mmのWaveRouterは、メトロの様々な場所に導入できるスペース効率の高い設計になっています。WaveRouterはチップセットやファブリック容量を有効に活用しながら、WaveLogic™ 5コヒーレント光モジュール、超長距離サブモジュールなど、広範なプラガブル・モジュールとプラガブル以外のサブモジュールをサポートすることができます。最新のサステナビリティ・モデルにより、48Tb/sへのネットワークの進化では、WaveRouterを使用した場合にはCienaの8110を使用した場合より、スペースが65%、消費電力が55%削減されることが明らかになりました。

隣接しないラックだけでなく、隣接しない列への導入を可能にするユニークな機能により、メトロ・ネットワーク構築のスペース削減とリソース割り当てが大幅に向上します。WaveRouterは、影響範囲を最小限に留めて熱負荷を複数のラックに分散するだけでなく、断片化したラックの有効活用も可能にします。

メトロで統合を実現
マルチレイヤー統合を目的としたWaveRouterは、コヒーレント・ルーティングを求める従来になかった需要またはIPレイヤーと光レイヤーの統合に費用対効果の高い方法で対応します。WaveRouterは、次世代のネットワーク・オペレーティング・システム
（NOS）を使用し、メトロでこのような統合を実現するように設計されており、業界をリードするコヒーレント・プラガブル・モジュールおよび最適化されたフォトニックと統合されます。WaveRouterは、Cienaのオープンかつ柔軟なメトロ向けの コヒーレント・ルーティング・ソリューション の一環として展開することができます。

従来のメトロ・ネットワークの構築方法は、大容量のAny-to-Anyルーティング・スイッチング・メトロの使用用途ではもはや実用的なソリューションではありません。CienaのWaveRouterは、多次元的かつ超大容量のメトロ容量、およびマルチレイヤーの認知と調整を使用してエッジからメトロのトラフィック、そしてメトロのトラフィックを統合します。メトロ・ルーティングを新たな方法で実現、リクエストにお応えして